介護保険料、大幅値上げ

3月定例議会で、介護保険料の改定が提案され基準額が、7万1940円から8万580円にあがります。日本共産党議員団は、下記の討論を行い反対しました。

 

 

議案第7号 介護保険条例の一部を改正する条例の制定について、日本共産党の反対討論を行います。

介護保険は、2000年4月から「家族介護から社会で支える介護へ」というスローガンを掲げて導入されましたが、実際には、要介護度に応じてサービス内容や支給額が制限され、スタート当初から「保険あって介護なし」と言われてきました。

家族介護のために仕事をやめる「介護離職」や、「介護難民」と言われる要介護者の増加など、介護をめぐる問題は、高齢者はもちろん現役世代にとっても重大な不安要因となっています。

それなのに、この間だけでも、2014年の「医療・介護総合法」、2017年の「地域包括ケア強化法」などの介護保険の法改定をとおして、国民に負担増と給付減を押し付けてきました。

 

2014年の法改定により、「要支援1・2」と認定された人の訪問介護・デイサービスが介護保険の給付から外されました。要支援者には、保険給付に代わって自治体から“代替サービス”が提供されますが、そのサービスを担う「介護予防・日常生活支援総合事業」の予算には上限がつけられ、各自治体は大幅な給付費の抑制を求められます。

政府・厚労省はこれまでも、要支援者向けの在宅サービスの給付について、ヘルパー派遣の回数制限や1回あたりの介護時間の短縮など給付抑制の改悪を繰り返してきました。

2017年の通常国会で通した「地域包括ケア強化法」で、各自治体の「自立支援」「給付効率化」の達成度を国が“採点・評価”し、“成果”に応じて予算を加算する仕組みを導入しました。

政府・厚労省は、この間、各地の自治体に、要支援者や要介護1・2の人に対して「自立支援」を働きかける“モデル事業”を実施させてきました。そのなかで“模範例”とされた自治体では、介護サービスを申請する人を、「基本チェックリスト」だけで「サービスの必要はない」と門前払いするとか、自治体が設置する「地域ケア会議」が“給付の門番”となり、サービス縮小の方向で、ケアプランの見直しがせまられる、すでに介護サービスを受けている人が「卒業」の名でサービスを打ち切られるなどの事例が次々と生まれて、利用者の重度化や家族の困難など、重大な問題を引き起こしています。

2014年の法改定により、2015年度から特養ホームへの入所は原則「要介護3」以上とされ、10万人を超える「要介護1・2」の待機者は、「受け皿」の準備もないまま“待機者の列”から排除されました。要介護者から特養入所の申請権を奪うことで、見かけ上だけ待機者数を減らし、「介護難民」のまま放置するという、最悪の責任逃れにほかなりません。

まさに、要介護者を特養から排除し、「介護難民」の放置と増大を促す大改悪です。

2014年に可決された「医療・介護総合法」により、2015年8月から、「所得160万円以上」の人の利用料が、1割負担から2割負担へと引き上げられました。さらに、「地域包括ケア強化法」により、2018年8月から、「年金収入340万円以上」の人の利用料は3割負担に引き上げられます。

これらの負担増について、政府・厚労省は「所得に応じた負担」と強弁していますが、2割負担の対象には、高所得とは到底いえない人が多数含まれ、介護と医療の両方で自己負担を強いられている人、施設に入所して食費・居住費の負担をしている人などには、きわめて過酷な負担増となっています。2割負担・3割負担に該当するかどうかは前年所得によって判定されますが、「昨年は働いて収入があったが、今は要介護で無収入」というケースに対応した“救済策”はなく、低所得の人が負担増に苦しむケースも発生します。

日本共産党は、介護保険の国庫負担割合をただちに10%引き上げ、将来的には、国庫負担50%に引き上げることを提案します。その財源は、国民生活にも日本経済にも大打撃となる消費税増税ではなく、富裕層や大企業への優遇をあらためる税制改革や、国民の所得を増やす経済改革という消費税増税とは別の道で確保することを求めています。

こうした公的介護制度への国庫負担の引き上げとあわせ、65歳以上の介護保険料を全国単一の所得に応じた定率制にあらためることや、要介護認定や利用限度額など機械的な利用制限の仕組みを撤廃して、現場の専門家の判断で適正な介護を提供する仕組みに転換するなど、制度の根本的改革を求めています。

 

今回の条例改定ですが、国の動向に従って、これまで7万1940円だった保険料基準額は、新年度の「第7期介護保険事業計画」で、8万580円になります。

制度発足当初は、半額などの時期もありましたが、本市では、2万7950円からスタートし、3万8140円、5万8190円、一度下がって5万5630円、6万3560円、そして現行の7万1940円、新年度は8万580円です。

先の本会議での代表質問に、「国保料や介護保険料の負担増が確認でき、市民生活は依然として厳しい状況にある」との認識を示されました。

そのようなことから、介護保険料値上げに反対します。

 

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