空き家対策の充実を

6月定例議会質問で、取り上げた内容を順次紹介しています。

 

空き家対策の進捗について質問いたします。

「空き家等対策の推進に関する特別措置法」が2015年5月に施行され、空き家が社会問題として多くのメディアで取り上げられることとなり、注目を浴びるようになりました。

特措法では、「空き家等対策計画」、「協議会」「都道府県の援助」、「立入調査」「空き家等の所有者等に関する情報の利用等」、「空き家等に関するデータベースの整備等」、「所有者等による空き家等の適切な管理の促進」、「空き家等及び空き家等の跡地の活用等」「特定空き家等に対する措置」「財政上の措置及び税制上の措置等」について定められました。

特に、特措法により「特定空き家等」という、そのまま放置すれば保安上危険となるおそれのある状態や著しく衛生上有害となるおそれがある、または著しく景観を損なっている状態といった空き家に対して、行政が勧告、命令、代執行という強制力をもった措置を講じる事ができるようになりました。

 

「特定空き家等」の判断・決定は各自治体にゆだねられており、本市ではまだ特定空き家は指定されていませんが、「特定空き家等」とする基準をどのように決定するのかという事も含めて、丁寧かつ慎重に進めなくてはならない課題です。

すでに「空き家等対策計画」を策定されている自治体も多く、国土交通省が全地方自治体に対して行ったアンケート結果では、「『空き家等対策計画』を策定予定」が全体の76%で、そのうちはっきり時期を決めている自治体では、2015年度中が23.6%、2016年度中が58.9%、2017年度15%という答えでした。

 

昨年、2016年度から、住宅政策課が空き家に対する総合的な窓口となり、空き家問題の各課題解決にあたられているとお聞きしております。水道の閉栓データを基にした「空き家システム」もこちらで引き継ぎ、さらに実態に即したデータベースを作り上げる作業段階とのことですが、直近で把握されている本市の空き家状況と、見えてきた実態と課題、今後は現地調査も必要だと考えますが、計画などをお示し下さい。

 

空き家問題には、大きく分けて2つの課題があると考えます。

一つは、先にも述べたように、苦情が来たり近隣の迷惑になっているような空き家について、適正に管理をしてもらうにはどうしたらよいか、という問題です。

空き家に関して市に様々な問い合わせがあり、例えば、「木が繁って見通しが悪くなっている」という苦情があれば「道路交通課」、「雑草の除草が必要」という場合には「みどり環境」、空き家にゴミが投げ入れられている、というような場合は「衛生課」、放火のおそれといった場合は「消防本部」、建築基準法に関わることや街の景観を損ねている事については「まちづくり推進課」と、その対応は各課にまたがっています。空き家に関係する問題を住宅政策課で総括するということにより、市民にとってわかりやすくなったのではないかと思います。

その分、住民からの苦情や、根本的な空き家問題の解消のための対策について、「空き家等対策計画」を策定し、庁内の連携体制をしっかりと作っていくことが必要であると考えます。そのためにとられている方策や今後の予定などがありましたら詳しくお聞かせください。

 

空き家問題のもう一つ大きな課題は、地域資源としての空き家の除却・再生・利活用についてです。

空き家の再生利活用は、本市のみならず全国的な行政課題です。

そして、他の多くの自治体では、国の補助制度等も活用し、自治体独自の改修リフォームに対する補助制度や、除却費用の補助制度等を策定し、再生利活用に積極的に取り組まれています。

所有者が分かっていても空き家の除却解体が進まない要因は、更地になると固定資産税が4.2倍にも高くなるということがあるようです。

また、除却費用を捻出することが困難であったり、人に貸したくてもリフォームをする費用もなく放置されているといった経済的負担がネックになっています。

市として、空き家リフォーム助成制度を創設することを求めますが、見解をお示しください。また、3月議会の施政方針で「空き家の除却に対する補助制度を創設する」ことを表明され、今年度予算に「空き家除却補助金」として200万円計上されています。この、除却費用の助成制度の進捗状況をお聞かせください。

 

現在、全国の半数近くの自治体で、空き家のデータバンクとして「空き家バンク制度」がつくられています。しかし、ほとんど空き家の登録がないなど、うまく機能していないところが多く、昨年の国土交通省の調べでは、空き家バンク制度をもつ自治体は750自治体あり、全国の1718自治体の43.7%にのぼっています。大阪府でも民間主導による「大阪版・空き家バンク」が開設されていますが、今のところ10の自治体しか参加していません。

市のホームページに空き家データを掲載し、契約や物件の内覧などに際して市が直接関与せず、所有者と入居希望者とで直接やり取りをしてもらう方式をとっている自治体では、成約率が低く、物件・業者ともに登録件数が伸びていないようです。

成功例として注目をされている山梨市では、2007年から行政が主体となり、空き家情報登録制度「山梨市空き家バンク」を立ち上げ、賃貸や売買のできる市内の空き家情報について、ホームページ、広報誌などにより物件所有者からの情報提供を求め、市を挙げて定住促進に取り組んでおられます。

宅建協会の協力を得て、取り組み主体を山梨県宅建協会と山梨市役所とされ、物件の価格(売却希望額)、広さ、構造などの基本的情報のみでなく、保存状況を星印五つで分かりやすく表示し、物件見学時には宅建協会が帯同して専門的観点からのアドバイスをしてもらえることで、見学者の信頼を得ているということです。

物件契約時にも調整に入り、円滑な契約実施を可能にしているなど、3年半の間で45件もの成約がされ、空き家の解消と不動産業界全般のイメージアップにもつながっているということです。

2015年には長野県でも宅建協会と連携して空き家バンクを創設されています。

本市でも、まずは空き家の持ち主へのアンケート調査や、移住促進、地域資源の有効活用の計画づくりを進めていく必要があると思いますが、見解をお聞かせください。

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