市独自の奨学金制度創設を

次に、市独自の給付型の奨学金制度の創設を求めて伺います。 

いま日本の大学学費は、私立大学の初年度納付金は平均で131万円、国公立大学も81万円を超えています。高校と大学に通えば、子どもの就学費用に1千万円もかかるといわれており、経済的理由で進学をあきらめる若者が増えています。また、経済的理由で退学に追い込まれる学生は年間1万人近くにのぼっています。

親の収入が減るもとで、将来の借金となる奨学金に頼る学生は、2.6人に一人に当たる約130万人に増え、多くの若者が返済に苦しんでいます。返還額は文科省によると、一人あたり学部卒で300万円、大学院博士課程修了で1千万円にものぼります。労働法制の規制緩和で低賃金の非正規雇用が広がり、大学を卒業しても奨学金を返したくても返済できず、自己破産に追い込まれる若者もいます。

高い学費のために、奨学金という名の借金を背負い、学費の不足分を稼ぐために違法なブラックバイトを続けざるを得ないなど、現代の学生には高い学費、奨学金というローン、ブラックバイトの「三重苦」がのしかかっています。

 

私たち議員団に寄せられる相談でも、「大学生の子どもの学費が奨学金だけでは足らず、新たに学生ローンを借りるか中退させようか迷っている」とか「もうすぐ結婚する予定だが、収入が少なく1千万円を超える奨学金の返済をかかえ子供をつくることもできない」など、利子つきの奨学金の返済が若者を圧迫し、少子化に拍車をかけている実態は深刻です。

ヨーロッパでは、「誰もがお金の心配なく学べるように」と学費の無料化がすすみ、生活費まで支える制度ができています。

経済協力開発機構(OECD)加盟国34か国中17カ国は大学の授業料を徴収しない無償制です。高い学費にも関わらず、返還しなくてもいい給付制奨学金制度がない国は先進国では日本だけとなっています。

学生たちは必死でアルバイトをしないと学費や生活費が払えず、奨学金の返済という多額の借金を背負って、低賃金の社会に出ていくことになり、将来に希望を持てない若者にたいし救済の手が必要です。

現在、政府が新たに提案している「所得連動返還型奨学金制度」は、一律に返済を求める現制度よりは前進するものです。しかし、収入がゼロでも返還させる、利用できる対象者が限られるなど、問題点が多いものです。

高すぎる学費を値下げすることと、奨学金制度を拡充することは政治の責任です。経済的な理由で進学を断念したり、卒業後に返済に追われたりする若者を減らすための対策が必要です。

 

奨学金を利用し保育士の資格を取得した人の返済額の一部を市が肩代わりして就職を援助したり、介護施設に就職したり卒業後市内に一定期間居住し納税する人を対象に、独自の給付型の奨学金制度を創設している自治体もあります。若者定着に向けた「地方創生」のとりくみとして、奨学金を活用した雇用促進と地方定着について特別交付税措置がおこなわれますが、利用できる対象はごく一部に限定されています。

そこで、本市でも先進例に学び収入状況や就労状況を勘案した、返済免除の給付型奨学金の創設が必要だと考えますが、市の見解をお聞かせください。

 

カテゴリー: 活動報告   パーマリンク