質問原稿5『給食、福祉、保育など公共の現場でも非正規雇用労働の増加を懸念』『日弁連も提唱する「公契約条例」の制定を求める』

  • 給食、福祉、保育など公共の現場でも非正規雇用労働の増加を懸念
  • 日弁連も提唱する「公契約条例」の制定を求める

12月市議会での日本共産党市会議員団代表質問より


次に、「公契約条例」の制定を求めて伺います。

今年の3月市議会の代表質問でも紹介しましたが、全大阪労働組合総連合の調査によれば、大阪府内の自治体で働く正規職員数は7万3757人、非正規職員は3万5503人で、調査を開始した2006年は正規職員が11万721人、非正規が2万8554人だったそうで、この10年間に正規職員が3万6964人も減る一方で、非正規雇用の職員が6949人も増えています。

富田林市では、「非正規雇用」が「42.3%」にもなっています。

また、国や自治体が発注する公共事業・委託事業に従事する労働者は、建設業関係だけでも全国で約600万人、これにメンテナンス、清掃、給食、福祉、保育、学童保育など自治体関連事業の労働者は全体で1000万人ともいわれています。

これらの事業に従事する労働者の方々は、住民の暮らしを守る大切な分野を担っていますが、労働条件は良くありません。

自治体から仕事を受注した事業者は、コストの大半を占める人件費を安くして利益を上げるために、労働者を正規で雇用せずに、アルバイトなど不安定な雇用でこなそうとしています。

日本弁護士連合会も、このような状況を憂慮し、「『公共サービスの質の確保』と『生活できる賃金』へ底上げを」するために、「公契約条例の制定」を提案されています。

日弁連は、「公契約については、近年、委託企業間の価格競争が激化して、落札額の低下が進み、サービスの質の低下やそこで働く労働者がワーキングプアとなる労働条件の悪化が問題となっています」と警告されています。

そして、公契約条例がないと建設業で「低価格での契約が横行。現場では利益確保のため少人数となり、個々の労働条件が悪化。また、元請けから下請け、孫請けと各段階で経費が引かれ、労働者は賃金で生活できないことも」あると問題点を指摘されています。

2009年に千葉県野田市が公契約条例を制定され、全国初ということで注目されました。

野田市の条例前文には、「低入札価格の問題によって下請の事業者や業務に従事する労働者にしわ寄せがされ、労働者の賃金の低下を招く状況になってきている。このような状況を改善し、公平かつ適正な入札を通じて豊かな地域社会の実現と労働者の適正な労働条件が確保されることは、ひとつの自治体で解決できるものではなく、国が公契約に関する法律の整備の重要性を認識し、速やかに必要な措置を講ずることが不可欠である。本市は、このような状況をただ見過ごすことなく先導的にこの問題に取り組んでいくことで、地方公共団体の締結する契約が豊かで安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することができるよう貢献したいと思う。この決意のもとに、公契約に係る業務の質の確保及び公契約の社会的な価値の向上を図るため、この条例を制定する。」と異例とも思える記述をされています。

このような野田市の取り組みについて私たちは、政府が、公契約における労働条件確保を定めた国際労働機関・ILO94号条約を批准すらしていないなか、地方自治体が公契約条例を制定することは、人間らしく働くルールをつくる一助として、また、働く貧困層をなくし、住民サービスを守っていくうえで、大きな役割を果たすものだと考えています。

国に対して「公契約法」などの制定を求める意見書が、全国888の自治体議会で決議されています。

2009年12月議会で、「公契約条例制定」に関して質問した際の答弁では、「下請け・孫請けの状況」について、建築、土木工事等は「2次下請負業者、3次下請負業者等の契約期間や契約金額、工事内容等」を把握していると答えておられます。また、「管理等の業務を委託」しているところについて、「今後は、雇用形態や労働条件などについて、仕様書で指定し、把握することを検討してまいります」との答弁でした。

そして、本市で「公契約条例」を制定することについては、「府内の動向も見ながら、今後、調査研究してまいりたい」とのことでした。

そこで、最近、本市発注の工事や管理業務関係において、下請けや孫請けの状況、特に、働いている人たちの賃金など労働条件の実態については、どのような状況にあるのでしょうか。

また、市が業務を指定管理者にゆだねている事業現場で働いている人達の、雇用形態や賃金水準など把握されている労働条件の現状をお示しください。

そして、改めて本市において「公契約条例」の制定を求めるものですが、見解をお聞かせください。

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