希望者に「エンディングノート」を配布を

社会的孤立のないまちづくりのための支援を求めて、「エンディングノート」、「つながるノート」といった「情報共有」の取り組みについて伺います。

 

ひとり暮らしの高齢者など、手助けを必要とする方々が、地域で孤立することなく暮らすことができ、孤独死の心配をしなくてすむまちづくりが求められています。

いま、孤独死を多くの人々が人ごとではないと感じています。

今年6月に出された内閣府の「高齢者の健康に関する意識調査」結果では、一人暮らしの60歳以上の高齢者の4割超が「孤独死」を身近に感じると答えています。孤独死を身近な問題だと「とても感じる」「まあ感じる」が60歳以上の人全体で17・3%で、一人暮らし世帯では45・4%に上っています。

本市でも、高齢のお一人暮らしの方が増えており、もし自分の身に何かあったら、人に迷惑をかけるのでは、など不安に思いながら暮らしている方が多くおられます。

私は、身近に頼れる親族などがいない一人暮らしの65歳以上の方々から、こういった不安の声をお聞きしてから、聞き取り調査を行ってきました。

聞き取りをする中で、一人暮らしのご近所同士で、「新聞がたまっていたら警察を呼んで欲しいと伝えている」とか、「死んだらここに、エンディングノートを置いてあるから」といったことをお互いに知らせ合っているといったお話をお聞きしました。しかし、「お互いいつどうなるか分からない。死ぬ時ぐらい安心して死にたい。」そういった想いをかかえておられることもよく分かりました。

 

神奈川県横須賀市では、「生前登録事業」という事業をはじめています。本人の戸籍や住所、緊急連絡先、かかりつけ医師、遺言状の保管場所やお墓の場所、延命措置についての考え方、臓器提供意思の有無など、11項目のうち本人の任意で回答し、市のデータベースに登録しておくというものです。

そして、登録者に不測の事態があった場合に、市が本人にかわり、親族や病院、福祉施設など、本人が指定していた関係先に終活情報を開示するのです。

高齢の単身世帯が増え、親族間の関係も希薄化している中、自らの最期にそなえていながら、いざという時に周囲に意思が伝わっていないということがあり、終活でお墓を用意していたのに親族がその場所を知らず、納骨できないケースが増加しているということです。

エンディングノートの所在が分からず本人の終活がムダになるということも、この事業で防ぎたいとしています。

このように横須賀市では、誰にも迷惑をかけず安心して老後をまっとうしたいと願う市民の要望に応える支援事業を行っています。

 

「エンディングノート」と呼ばれる、病気や死亡の際に必要になると思われる情報を記載しするための項目が書いてあるノートを、希望する方に対して、配布している自治体もあり、私が聞き取りを行った方の中からも、「どういった事を書いておけば良いかわからないから、項目などが書いてあるエンディングノートみたいなものがあれば」とのご意見をお聞きしました。

近隣では、堺市で、65歳以上で希望される方に対してエンディングノートを配布しています。記入する内容は、プロフィールや思い出、生い立ち、そして、介護・看病についての希望、延命治療や告知についての考え方、葬儀についての希望、遺言の有無や保管場所、貯金・預金・保険の加入状況などで、本人が認知症になった時や死亡した時のために、これまでの人生を振り返って整理するためにも、残された家族や友人などのために記録しておくことで、最期まで自分らしく生きられることにつながるようにということです。

 

市内で一人暮らしの高齢者が地域で孤立することなく生活できるよう、地域住民による見守り活動や民生委員さんなどとの連携も行われていますが、前向きに生きていくためにも、死後の心配をしなくてすむようにと行政がサポートをするというのは、新たな時代の行政ニーズであると考えます。

「エンディングノート」、「つながるノート」を配布することについて、ぜひ検討していただきたいと考えますが、いかがですか。

 

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