大阪にカジノはいらない

次に、カジノによる被害防止をもとめて伺います。

7月20日、延長国会で「カジノ実施法」が強行可決されました。

これは刑法が禁じてきた「民間賭博」を、アメリカのカジノ大手業者の要請のままに解禁する暴挙です。国民の世論はどの調査を見ても、多数が「カジノ反対」です。7割近い府民が大阪にカジノができることに反対しているという調査もあります。カジノ実施法を廃止すること、大阪にカジノを導入させないことは市民の声にこたえ、市民生活をまもる課題だと考えます。

維新の大阪府知事、大阪市長は大阪万博と抱き合わせでカジノを誘致するとしていましたが、最近では大阪府・大阪市IR(統合型リゾート)推進局は、「2025年大阪万博」誘致が実現するかしないかにかかわらず、2024年にカジノを中核とするIRを開業するとしています。

また、このカジノ法案は議員立法で提案されたものですが、審議のなかで「カジノ解禁推進法」の提案者である自民、維新の衆議院議員がアメリカのカジノ企業関係者からパーティー券の購入の名目で、多額の資金提供を受けていたことが暴露されました。また、日本でカジノ進出を予定するアメリカの事業者は、カジノ客の8~9割は日本人だと試算していることも明らかになりました。

アメリカのカジノ業者の要請で、刑法の賭博罪で禁じられている民間賭博を解禁する「売国法」を許すわけにはいきません。公営ギャンブルではその収益は自治体に還元されますが、カジノでは7割が賭博業者の収益となります。

市民の健康や財産を奪い取る、カジノの誘致に反対すべきだと考えますが、市の見解をお聞かせください。

 

いまでもパチンコ・スロットなどによる「ギャンブル依存症」は深刻です。

世界の中でも日本はギャンブル依存症患者のもっとも多い国です。2017年度の厚生労働省の調査では、生涯で依存症が疑われる状態になったことのある人は3.6%、前年度比0.9ポイント増で約320万人にのぼると試算されています。

私達議員によせられる相談でも、離婚や自己破産の原因で多いのがギャンブル依存症です。子どもの貯金にまで手をつけ、家族に内緒でサラ金に借金をしたり、家庭が崩壊するまでコントロールができないのが依存症です。

富田林に大きなパチンコ屋ができた当時、「おじいちゃんが畑に行かなくなってパチンコ屋に入り浸るようになった」「仕事が終わっても毎日パチンコに行ってしまう」など市民の生活に大きな支障が起き、問題になりました。

市は、現在市民のギャンブル依存症の実態をどのように把握しているのか、また対策をどのようにしているのかお聞かせください。

 

薬物依存症は犯罪でもあり、専門の治療が受けられます。しかし、カジノ賭博による依存症は、合法とされたカジノでは無制限に拡大してしまいます。ギャンブル依存症を専門に治療できる医療機関は多くありません。

カジノ法では「世界一の規制」で、「週3日の入場規制」をするとしていますが、週3日もカジノに入り浸る人は、すでにりっぱなギャンブル依存症といえます。カジノ業者が客に掛け金を貸し付けることができるなど、際限なくカジノにのめりこませ、依存症の人をとことん食い物にできる仕組みまで整っています。

ギャンブル依存症を増やさないためには、カジノをつくらせないことが一番の方法と考えます。

 

「経済の成長のため」にカジノを導入するとしていますが、経済にマイナス効果を生み出すのがカジノです。

お隣の韓国でつくられた江原(カンウォン)ランドカジノでは、周辺の住民がカジノにのめりこみ、ギャンブル中毒患者が激増しました。風俗店と質屋ばかりが増え、2万5千人いた人口が半分の1万2千人にへり、地域は活性化どころか、すっかり寂れてしまっています。

このカジノができた周辺ではすでに2000人をこえる自殺者が出ています。韓国は現在、48万人が重症のギャンブル依存症患者となり、カジノは収益で約⑴兆6千億円、賭博中毒者の対策費には7兆8千億円かかり、収益の約5倍の対策費が必要となっています。

カジノは集客力・消費力が大きいほど、周辺地域経済は顧客を失い、売り上げ減少のリスクにさらされます。賭博業者だけがもうけをあげ、カジノは経済への打撃産業ともいえます。

 

安倍首相は2014年にシンガポールのIRを視察して「日本の成長戦略の目玉になる」「世界中から観光客に来ていただける」としましたが、これは浅はかな思い込みです。シンガポールにカジノ施設が開業したのが2010年で観光客数は開業前の2009年の約968万人から2016年の約1640万人と約169%に増えていますが、日本では同時期に観光客が約679万人から約2404万人と約354%に増え、大阪は約170万人から約940万人約553%に増えています。

日本ではカジノ施設にかかわらず観光客は増えており、逆に賭博施設の合法化による日本のイメージダウンの方が心配です。

観光庁の調査では、訪日外国人観光客が感じている日本の魅力は、日本食、ショッピング、温泉入浴や四季の体感などです。日本ならではの豊かな自然や文化が魅力の源泉であり、実際、地域の観光資源、魅力に磨きをかけることで、多くの外国人観光客を受け入れ、地域の活性化に結び付けることに成功している事例も、日本中で生まれています。

国際観光振興というなら、そうした地道な動きを支援することこそが必要だと考えます。

「巨大なカジノ施設さえつくれば」という安直な発想は、根本的な誤りであり、無益です。

富田林まで波及しかねない、「観光促進にカジノ導入を」という国と大阪府の姿勢について、市の見解をお示しください。

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