活動記録

  • 空き家対策の充実を

    2017年6月20日 _富田林HP 管理者

    6月定例議会質問で、取り上げた内容を順次紹介しています。

     

    空き家対策の進捗について質問いたします。

    「空き家等対策の推進に関する特別措置法」が2015年5月に施行され、空き家が社会問題として多くのメディアで取り上げられることとなり、注目を浴びるようになりました。

    特措法では、「空き家等対策計画」、「協議会」「都道府県の援助」、「立入調査」「空き家等の所有者等に関する情報の利用等」、「空き家等に関するデータベースの整備等」、「所有者等による空き家等の適切な管理の促進」、「空き家等及び空き家等の跡地の活用等」「特定空き家等に対する措置」「財政上の措置及び税制上の措置等」について定められました。

    特に、特措法により「特定空き家等」という、そのまま放置すれば保安上危険となるおそれのある状態や著しく衛生上有害となるおそれがある、または著しく景観を損なっている状態といった空き家に対して、行政が勧告、命令、代執行という強制力をもった措置を講じる事ができるようになりました。

     

    「特定空き家等」の判断・決定は各自治体にゆだねられており、本市ではまだ特定空き家は指定されていませんが、「特定空き家等」とする基準をどのように決定するのかという事も含めて、丁寧かつ慎重に進めなくてはならない課題です。

    すでに「空き家等対策計画」を策定されている自治体も多く、国土交通省が全地方自治体に対して行ったアンケート結果では、「『空き家等対策計画』を策定予定」が全体の76%で、そのうちはっきり時期を決めている自治体では、2015年度中が23.6%、2016年度中が58.9%、2017年度15%という答えでした。

     

    昨年、2016年度から、住宅政策課が空き家に対する総合的な窓口となり、空き家問題の各課題解決にあたられているとお聞きしております。水道の閉栓データを基にした「空き家システム」もこちらで引き継ぎ、さらに実態に即したデータベースを作り上げる作業段階とのことですが、直近で把握されている本市の空き家状況と、見えてきた実態と課題、今後は現地調査も必要だと考えますが、計画などをお示し下さい。

     

    空き家問題には、大きく分けて2つの課題があると考えます。

    一つは、先にも述べたように、苦情が来たり近隣の迷惑になっているような空き家について、適正に管理をしてもらうにはどうしたらよいか、という問題です。

    空き家に関して市に様々な問い合わせがあり、例えば、「木が繁って見通しが悪くなっている」という苦情があれば「道路交通課」、「雑草の除草が必要」という場合には「みどり環境」、空き家にゴミが投げ入れられている、というような場合は「衛生課」、放火のおそれといった場合は「消防本部」、建築基準法に関わることや街の景観を損ねている事については「まちづくり推進課」と、その対応は各課にまたがっています。空き家に関係する問題を住宅政策課で総括するということにより、市民にとってわかりやすくなったのではないかと思います。

    その分、住民からの苦情や、根本的な空き家問題の解消のための対策について、「空き家等対策計画」を策定し、庁内の連携体制をしっかりと作っていくことが必要であると考えます。そのためにとられている方策や今後の予定などがありましたら詳しくお聞かせください。

     

    空き家問題のもう一つ大きな課題は、地域資源としての空き家の除却・再生・利活用についてです。

    空き家の再生利活用は、本市のみならず全国的な行政課題です。

    そして、他の多くの自治体では、国の補助制度等も活用し、自治体独自の改修リフォームに対する補助制度や、除却費用の補助制度等を策定し、再生利活用に積極的に取り組まれています。

    所有者が分かっていても空き家の除却解体が進まない要因は、更地になると固定資産税が4.2倍にも高くなるということがあるようです。

    また、除却費用を捻出することが困難であったり、人に貸したくてもリフォームをする費用もなく放置されているといった経済的負担がネックになっています。

    市として、空き家リフォーム助成制度を創設することを求めますが、見解をお示しください。また、3月議会の施政方針で「空き家の除却に対する補助制度を創設する」ことを表明され、今年度予算に「空き家除却補助金」として200万円計上されています。この、除却費用の助成制度の進捗状況をお聞かせください。

     

    現在、全国の半数近くの自治体で、空き家のデータバンクとして「空き家バンク制度」がつくられています。しかし、ほとんど空き家の登録がないなど、うまく機能していないところが多く、昨年の国土交通省の調べでは、空き家バンク制度をもつ自治体は750自治体あり、全国の1718自治体の43.7%にのぼっています。大阪府でも民間主導による「大阪版・空き家バンク」が開設されていますが、今のところ10の自治体しか参加していません。

    市のホームページに空き家データを掲載し、契約や物件の内覧などに際して市が直接関与せず、所有者と入居希望者とで直接やり取りをしてもらう方式をとっている自治体では、成約率が低く、物件・業者ともに登録件数が伸びていないようです。

    成功例として注目をされている山梨市では、2007年から行政が主体となり、空き家情報登録制度「山梨市空き家バンク」を立ち上げ、賃貸や売買のできる市内の空き家情報について、ホームページ、広報誌などにより物件所有者からの情報提供を求め、市を挙げて定住促進に取り組んでおられます。

    宅建協会の協力を得て、取り組み主体を山梨県宅建協会と山梨市役所とされ、物件の価格(売却希望額)、広さ、構造などの基本的情報のみでなく、保存状況を星印五つで分かりやすく表示し、物件見学時には宅建協会が帯同して専門的観点からのアドバイスをしてもらえることで、見学者の信頼を得ているということです。

    物件契約時にも調整に入り、円滑な契約実施を可能にしているなど、3年半の間で45件もの成約がされ、空き家の解消と不動産業界全般のイメージアップにもつながっているということです。

    2015年には長野県でも宅建協会と連携して空き家バンクを創設されています。

    本市でも、まずは空き家の持ち主へのアンケート調査や、移住促進、地域資源の有効活用の計画づくりを進めていく必要があると思いますが、見解をお聞かせください。

  • 時代錯誤の「部落差別の解消の推進に関する法律」

    2017年6月20日 _富田林HP 管理者

     

    次に、部落差別の解消に逆行する法律の実施について伺います。

    昨年の臨時国会で「部落差別の解消の推進に関する法律」が成立しました。この法律は、部落差別の解消に逆行するものとして、自由法曹団をはじめ多方面から批判が寄せられています。

    同和対策特別措置法により33年間行われた地域改善対策事業は2002年に終結し、一般対策に移行するとされました。理由は、特別対策は本来期間を区切る時限的なものであり、これまでの事業により同和地区の状況は大きく変化しており、さらに特別対策を続けることは差別解消に有効ではないこと、人口移動が激しい状況のなかで同和地区、同和関係者に対象を限定した施策を続けることは事実上困難であることなどが政府答弁でも述べられています。

    しかし、この法律では「現在もなお部落差別が存在する」として、国は「部落差別に関する施策」として、自治体に「相談体制」「教育啓発」の実施や、「実態調査」への協力をもとめる内容となっています。

     

    現在では旧同和地区内外の住環境格差は解消され、混住も大きくすすんでいます。また、2000年に大阪府が行った調査では1991年以降の婚姻では「夫婦とも同和地区出身者」は12.2%であり、その後はこのような調査そのものが「不適切」として行われなくなっています。

    部落差別についての現状認識を、解消の方向に進んでいるのではなく、固定化したものとするのは、この間の国をあげての同和対策の成果と、人権意識の進展を否定するものとなります。

    この法律では、新たに「相談体制」をつくるなどとしていますが、大阪市の人権相談事業でも、同和問題の相談は1%もないのが現状であり、同和問題だけの相談体制をこれ以上拡大させる必要はまったくありません。

    また、「実態調査」を行うとしていますが、旧身分にかかわる調査は個人情報に踏み込む、重大な人権侵害を引き起こす調査となってしまいます。

    これまで同和対策の特別措置はすべて期限を切って制定されてきました。特別扱いを長く続けることは、差別をなくすことと矛盾するからです。この法律は時限立法ではなく、部落差別を永久に固定化するものです。

    この法律には参議院法務委員会では付帯決議があげられました。「過去の民間団体の行き過ぎた言動等、部落差別の解消を阻害していた要因を踏まえ、これに対する対策を講ずること」、また「当該教育及び啓発により新たな差別を生むことがないよう留意」することなどが決議されています。

    国民的な議論もなく成立されたこの法律が、富田林での同和問題の解消に逆行する役割を果たすことを懸念します。

    同和問題の解消のためには、この法律の実施に市が協力すべきではないと考えますが、市の見解をお聞かせください。

     

    若松市営団地の建て替え工事が行われています。1960年代に同和対策事業として建設された市営住宅が老朽化し、38億円の工事費をかけて新たな市営住宅の建て替え工事がすすめられています。

    同和対策事業が2002年に終結し、環境対策が整備され、市内ではどの地域も住環境が整備され、居住地も自由に移動でき、差別の根拠や障壁はなくなりました。

    しかし、建て替えられる若松住宅には新たに地域外の市民が入居することができず、空き家ができても、一般募集ではなく「親子等近居募集」や「地域コミュニティ募集」などとして、市民ならだれでも申し込める市営住宅ではありません。駅近くに巨額の費用を投入してりっぱな高層住宅に立て替わった市営住宅に、市民が自由に申し込みをできないという状態は異常です。

    どの市民にも平等に公営住宅を提供できるようにすべきで、これでは時代に逆行し、隔離された同和向け住宅づくりを市が進めていることになってしまいます。

    同和問題の解消のためにも、市営住宅は住宅に困っている市民ならだれでも入居できるようにすべきだと考えますが、市の見解をお聞かせください。

     

  • 高齢者の健康維持のために

    2017年6月20日 _富田林HP 管理者

     

    次に、高齢者の社会参加と健康促進をもとめて伺います。

    本市では、65歳以上の高齢者の割合が全人口の28%となり、今後も増加が見込まれています。高齢者の福祉・医療・介護は市の施策の中でも重要な課題となっています。しかし、国は医療でも介護でも高齢者施策を後退させ、負担増と給付の切り捨てをすすめ、公的介護や医療制度に対する国民の不安が広がっています。

    医療保険制度の改悪で医療費を抑制するのではなく、高齢者の健康促進と社会参加を積極的におしすすめて、健康に老後をむかえ安心で充実した老後を過ごせるように高齢化社会を迎えるべきだと考えます。

    市では、高齢者やその家族の方から福祉や介護、医療など高齢者の問題を直接相談できるほんわかセンター(地域包括支援センター)が、市内を3つの区域にわけて設置されています。

    また、総合福祉会館にある社会福祉協議会は、社会福祉法にもとづき「地域福祉の推進・支援」を目的として、校区・地区福祉委員会、民生・児童委員、ボランティアの皆さんや関係機関と連携して高齢者支援の仕事にあたっておられます。

    市内各地では地域のボランティアである「福祉委員」が活躍され、高齢者の集まりの場の企画や見守り活動など、校区や地区ごとに福祉委員会が様々な取り組みを実施されています。

    地区福祉委員会が主催して高齢者を対象にして地域ごとに、交流の場を提供しているのが「いきいきサロン」のとりくみです。その規模や内容、開催のサイクルは様々ですが、市内の50か所近くで「いきいきサロン」がおこなわれています。

    高齢者の社会参加や健康促進のために、地域住民と市や専門機関が連携してとりくまれ、高齢者がいきいきと参加し、世代間交流の場ともなっています。

     

    清水町の府営住宅では、地区福祉委員会主催で月2回、住宅の集会所を利用して「いきいきサロン」の取り組みが行われています。

    約10年前ボランティアが持ち寄ったお菓子を食べながら、10人程度でスタートしたそうですが、今ではボランティアのスタッフが24人、参加される高齢者の方が約60人に広がり、健康体操、カラオケ、趣味の手芸づくり、病院と連携した「医療相談」、地域包括支援センターや社会福祉協議会による「なんでも相談」などが行われています。

    ボランティア自身も高齢者の方が多く、運営するスタッフと高齢の参加者がいっしょになって笑い声いっぱいですすめられています。

    住宅の中で引きこもっていた一人ぼっちの高齢者の方や、地域のコミュニケーションから隔離されていた高齢者の方が「いきいきサロン」で、生きがいや健康増進や交流の機会を取り戻しています。

    自主的な取り組みで住民が協力して誘い合い、お茶を飲んで語り合ったり、みんなで楽しい健康体操、手先を使う手芸、カラオケ、医療機関から看護師さんが来てくれる健康相談、「なんでも相談会」ではどんな問題にも対応して、社会福祉協議会が市の担当部署や専門家を紹介してくれます。「いきいきサロンは」高齢者の方が楽しみにし、頼りにしている存在となっています。

    私は自宅マンションの管理組合・自治会の役員をしていますが、20年前の新築の頃には子どもの問題がよく議題になりましたが、今では高齢者も増え、マンションの共有部の段差の改修、ヘルパーさんの駐車スペースの確保、高齢者宅のボヤ、インターホンと非常呼び出しボタンの押し間違い、など高齢者対策がよく議題に上がるようになりました。民生委員の方も一人暮らしの高齢者の方の掌握や、自主防災会も高齢者の避難誘導などで対策を考えています。自治会でも、バラバラに各部屋で暮らしている高齢者の方がマンション住民同士で交流できたり、何かお手伝いできないかなど話題になるようになりました。他の地域の自治会の方からも「高齢者のためのとりくみをどんなふうにすすめたらいいのか」と相談を受けることがあります。

    市の地域福祉課、高齢介護課、社会福祉協議会などが連携して高齢化社会に対応する積極的な取り組みはどの地域でももとめられており、「いきいきサロン」は各地で市民に歓迎されています。

    現在の、「いきいきサロン」に対する支援の内容を教えてください。

    今後もこのとりくみを各地域に広げ、現在おこなわれている活動への援助も拡大する必要があります。補助金の増額をもとめる声をお聞きしていますが対応はいかがでしょうか。

     

    高齢者の健康促進・病気予防の手立ては、医療費の削減にもつながり、積極的な展開が必要だと考えます。高齢者対策への効果的な出費は、健康・生きがいを創り出し、みんなが住みやすいまちづくりにつながります。

    以前にも取り上げましたが、市の公園に高齢者向けの健康遊具の設置を進めるようもとめてきましたが、その後の進捗をお聞かせください。

    また、老人会などから福祉会館に設置されている磁気マッサージ機などの増設の要望を聞いていますが計画をお聞かせください。

     

  • 教育・保育行政の公的責任後退を許さない

    2017年6月20日 _富田林HP 管理者

     

    次に、本市の幼稚園・保育所の充実を求めて伺います。

    保育園は、人間を育てる場であり、最もマニュアル化の困難な分野です。次代を担う子どもたちの育成には、経験や研修・学習をつんだ専門性が高い保育士を雇用・育成することが求められています。「経費削減」の一番の対象となるのが人件費であり、営利企業ではこれを低く抑えようとする傾向にあります。低い人件費など厳しい労働環境では、雇用は安定しません。

     

    本市の保育行政の歴史は、子どもをあずけて安心して働きたいと願う保護者など、関係者の努力で現在の保育水準をつくりあげてきました。1970年前後、本市で、保育所での「0歳児保育」や「長時間保育」が実施されていない時代に、保護者がお金を出し合って無認可の「共同保育所」を運営し、保育行政の充実を求める運動を展開してきました。

    「共同保育所への公的補助」からはじまり、「0歳児保育・長時間保育の実施」までには相当、長期間にわたる保護者や運動団体の努力がありました。

    その後、富田林保育園の建て替え、金剛東保育園の建設では「住民参加の見本」とまで評価され、「子育てするなら富田林に」と思われるくらいに保育行政が進展してきました。

     

    今年、2月27日、「市立幼稚園・保育所あり方検討委員会」から市長に、「提言書」が出されました。

    その検討過程において、6園の公立保育所を将来は4園に、公立幼稚園13園を将来は5園にして、新たに「こども園」を「公立1園、私立1園」設置するという、市の「事務局案」が示されていました。

    「事務局案」は、富田林保育園、富田林幼稚園をなくして「富田林こども園」に、喜志西幼稚園は「民間保育機能施設」に、大伴保育園と大伴幼稚園をなくして「新設こども園」に、彼方幼稚園、錦郡幼稚園と、板持幼稚園、東条幼稚園を廃止する、伏山台幼稚園を民間保育機能施設にするというもので、私たちは、この「事務局案」は、保育における公的責任を大きく後退させるものだと批判してきました。

    3月議会の質疑への答弁で、「検討段階では、事務局案を提示したが、最終の提言書には具体案の記載はない。事務局案について、現在は、白紙の状況」とのことでした。今年度予算の保育所関係で、家庭的保育事業、新たな民間保育所を誘致するための経費があると説明しています。また、東公民館横の廃止された「市営大伴プール」の解体設計業務に100万円、解体工事に1600万円が計上されています。

    そこで、改めて、今後の進め方について、「6園の公立保育所を将来は4園に、公立幼稚園13園を将来は5園にして、新たに『こども園』を『公立1園、私立1園』設置する」という、将来の幼稚園や保育所の全体構想像を、議会には示さずに、「喜志西幼稚園を休園し、施設活用は、あり方検討委員会の提言を受けて検討する」というように、部分的な報告だけで進めるつもりなのか、お聞きしておきます。また、公立の認定「こども園」を、なぜ計画するのかもお聞かせください。

     

    次に、「家庭的保育事業」についてです。

    今年度予算で、民間保育所運営負担金に、「家庭的保育分1204万8千円」と、「民間保育所運営費補助事業」があり、予算「付属説明資料」に「家庭的保育事業改修補助、家庭的保育事業賃(ちん)借(しゃく)料補助」の項目があります。市長は、3月議会の施政方針で「家庭的保育事業に対する補助制度を創設する」と述べられました。市には、「家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例」があります。「家庭的保育事業」を開設するまでの手続き手順をお聞かせください。

     

    また、3月議会では、「家庭的保育事業」について、待機児童の解消になるとか、保護者の選択の幅が広がると積極的に述べられ、すでにNPOが希望されて関係機関と協議しているとのことでした。予算も決まっていないのに、特定のNPOが補助対象事業者として決まっているようなお話でした。

    そして、「多くの待機児童がある中、認可基準を満たすものについては認可していく」とのことでした。改めて、「家庭的保育事業」の進捗状況をお聞かせください。

    家庭的保育事業の基準を定めた条例第6条に、「保育所等との連携」があり、家庭的保育事業を実施するためには、保育所や幼稚園の「連携施設」を確保しなければなりません。3月議会の答弁では、「連携施設は未定。5年間定めない経過措置もある」とのことでしたが、協議に入っているNPOは、将来的な見通しとして、どこの施設と連携するのでしょうか。

     

    市が補助金を出す新規の事業であるならば、本来、補助制度・補助要綱をつくってから制度を周知して事業希望者を募るのが順当な手順です。しかし、3月議会でも明らかなように、「家庭的保育事業」について、補助制度をつくる前から、すでに補助対象事業者が決まっています。

    金剛団地郵便局あとを借りるためにURと協議しており、市も3月議会で、「待機児童がある中では、申し出があれば審査し、基準を満たせば認可していく。今回の協議は、賃貸物件に関すること。市とは、国の補助を受ける方法、段取りなどの相談段階だ」と答弁しています。

    市が補助金を出す際には、補助金要綱をつくる必要があります。3月議会での議案質疑に対し、「市独自の要綱をつくる」と答えておられます。どのように補助を決めるのか、補助基準はどうするのか、家庭的保育事業のため改修費や家賃など準備に必要な費用の全額を補助するのか、補助に関して詳しく説明してください。

     

    次に、待機児の解消についてです。

    少子化の中でも保育所入所を希望される方が増えており、子育て支援の面でも、保育所や幼稚園の果たす役割が大きくなっています。

    年度当初から、保育所を希望しても入れない待機児が発生していますが、現状と、待機児解消に向けての対策をお聞かせください。また、保育士について正規職員が大量に欠員状況にあるともお聞きしていますので、現状と解決策をお示しください。

    保育所・幼稚園の現場や保護者など多くの関係者の長年の努力で、現在、「子育てするなら富田林に」と思われるくらいの保育水準をつくりあげてきました。住民参加でつくりあげてきた保育所・幼稚園の水準を、守っていくために引き続き、「住民の参加・参画」は欠かせません。今後も保護者会など、関係団体の声を大切に行政を進めるべきだと考えますが、見解をお聞かせください。

     

  • 加入者に負担増、国保の広域化

    2017年6月20日 _富田林HP 管理者

     

    加入者に負担増を押し付ける「国保都道府県単位化」、「統一保険料」について伺います。

    国民健康保険は、歴史的にも法的にも、「社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」社会保障制度です。

    国民健康保険加入者の支払い能力をはるかに超える国保料が各地で大問題となっています。

    高すぎる国保料を完納できない滞納世帯は、厚労省の資料でも2015年度、336万世帯にもなり、差し押さえの件数も約30万件にのぼっています。

    こうした事態を引き起こした元凶は、1984年の国保法改悪で国保の国庫負担を引き下げたのを皮切りに、国保の財政・運営に対する国の責任を後退させてきたことにあります。

    1984年度から2014年度の間に、市町村国保の総収入に占める国庫支出金の割合は50%から24%へと半減し、それと表裏一体に、一人当たりの国保料は、1980年代が3、4万円、1990年代が6、7万円、2000年代以降は8、9万円と上がり続けています。これでは滞納が増えるのは当然です。

    本市の資料でも、1977年は、2万8円、1985年は、4万3736円、1995年は、6万9248円、2005年は8万8089円、2015年は、9万392円と全国の傾向と同じように上がり続けています。

    国保財政を危機に追いやっている、もう一つの要因は、加入者の所得減・貧困化です。かつて国保加入者の多数派は自営業者と農林漁業者でしたが、今では国保世帯主の4割は年金生活者、3割が非正規労働者です。

    厚労省の調査では、国保の加入世帯の平均所得は、1991年の276万円から2015年度は140万円へと激減しています。加入者の所得が減っているのに、保険料が上がり続ければ滞納が増えるのは当然です。

    安倍政権は2015年、「国民皆保険創設以来の大改革」といって、「国保の都道府県化」を含む「医療保険改悪法」を可決しました。しかし、その内容は、「大改革」とは名ばかりの、住民負担増、徴収強化、給付費削減という従来の国保行政の強化策でしかありませんでした。

    制度改悪の第一は、「国保の都道府県化」です。

    2018年4月から、都道府県が国保の「保険者」となり、市町村の国保行政を統括・監督する仕組みが導入されます。2016年4月に、新制度の基本的な考えを示す、「国保運営方針ガイドライン」を厚労省が策定しました。

    新制度スタート後も、保険料の決定・徴収は市町村が担い、市町村ごとの保険料格差は残ります。同時に、新制度のもとで、国保の財政は都道府県が一括管理し、都道府県が各市町村に「納付金」を割り当て、市町村が住民から集めた保険料を都道府県に「納付」する形で、国保財政はまかなわれることになります。都道府県が各市町村に「納付金」の負担額を提示する際、市町村ごとの「基準保険料率」を公表することになっています。

    大阪府は、今年の2月に「新たな国保制度における『市町村基準保険料率』の仮試算結果について」を公表しました。

     

    「納付金」は100%完納が原則で、市町村には、保険料の徴収強化の圧力がかけられます。また、「納付金」の割り当てに際し、都道府県は市町村ごとに「医療給付費の水準」、「標準的な収納率」、「標準保険料率」などの指標を提示します。これにより、「給付費の水準の高い自治体」、「収納率が低い自治体」、「一般会計の独自繰入で保険料を下げている自治体」などが一目瞭然となり、市町村には、給付抑制、収納率向上、繰入解消への圧力が加えられます。

    都道府県を「国保財政の管理者」、「市町村国保の監督役」とすることで、住民いじめの国保行政をいっそう強化するのが、国の狙いです。

    「医療保険改悪法」は、都道府県に、「国保運営方針」の策定を義務づけ、それを都道府県が別途策定する「医療費適正化計画」や「地域医療構想」と整合させることを義務づけています。「国保運営方針」による市町村への予算配分、「医療費適正化計画」による給付費抑制、「地域医療構想」による病床削減、これらの権限をすべて都道府県に集中して、強権的に給付費を削減することが、「医療保険改悪法」の核心です。

    市町村の独自繰入の「解消」で国保料がさらに引き上がり、保険証の取り上げや差し押さえなど無慈悲な滞納制裁がいっそう強化されるのでは、住民の苦難は増すばかりです。

    そこに、強引な給付抑制策や病床削減が結びつけば、地域の医療基盤が壊れかねません。こんな「都道府県化」は、住民にとって何のメリットもありません。

     

    高齢化や医療技術の進歩により、今後も、国保の医療給付費は増え続け、保険料は上がり続けます。内閣府の試算でも、現在「年9万1千円」の国保の一人当たり保険料は、2025年には「年11万2千円」になると見込まれています。

    現在、国・都道府県による国保の公費負担は、給付費の50%ですが、1984年の国保法改定以前、定率負担と調整交付金をあわせた国庫負担は「総医療費」の45%で、給付費に直せば6割以上でした。

    全国知事会は、国との「国保改革」の協議の場で、「1兆円の国庫負担増」を要求しています。これが実現すれば、国保料は1人当たり3万円、4人家族で12万円の軽減となり、国保の保険料負担は協会けんぽと同水準になるというのが知事会の説明です。

     

    「7割・5割・2割」の法定軽減や、失業で国保に加入した人への「所得割」の軽減など、現行の減額制度も改善・拡充し、低所得者が重すぎる国保料に苦しめられる状況を打開する必要があります。

    加入者数に応じて定額が加算される国保料の「均等割」については、「子どもが多い世帯ほど負担増となるのは、子育て支援への逆行だ」という批判が高まり、国と地方の協議で、「子どもの均等割の軽減措置」を検討することが合意となりました。

    加入者の頭数に応じて負担を増やす「均等割」、すべての加入世帯に定額を賦課する「平等割」など、所得に関係なく賦課される「応益割」の存在は、保険料の逆進性を高め、低所得世帯を重い負担で苦しめる重大要因となっています。

    「均等割」、「平等割」の軽減をすすめ、人頭税型の「応益割」の廃止が求められています。

    「医療保険改悪法」による「国保の都道府県化」は、市町村の一般会計繰入をやめさせる圧力を強化するものですが、地方自治を規定した憲法のもと、市町村独自の公費繰入を法令で「禁止」はできないというのが政府の説明です。法案審議でも、政府・厚労省は、新制度スタート後も、市町村の独自繰入は制限されず、自治体の判断で行なえると答弁せざるを得ませんでした。

    市町村による一般会計繰入や都道府県による独自財源の投入など、国保料の高騰を抑え、住民の負担軽減をはかる自治体の努力が必要です。

    「国保改革」の議論のなかで、全国知事会など地方団体からは、被保険者の多くが低所得なのに、保険料負担が重過ぎることこそ「国保の構造問題」であり、この矛盾は、国庫負担の大幅増額によってしか解決できないということが、たびたび指摘されました。

    貧困と格差が広がるもと、「国保の構造問題」はいっそう深刻となり、滞納世帯の増加、「資格証明書」や無保険の急増、差し押さえの横行など、さまざまな社会的被害が拡大しています。都道府県を「国保の監督者」とすることで、住民負担増、滞納制裁、給付費抑制をいっそう強化するという、「国保の都道府県化」では、この矛盾は解決できません。

    「国保の構造問題」を解決し、本当に持続可能な医療制度とするには、根本的な制度の改革が必要です。そこで、高すぎる国保料を引き下げ、低所得者が多く加入し、保険料に事業主負担もない国保を維持するためには、全国知事会も要望されているように、相当額の国庫負担が必要だと考えますが、見解をお聞かせください。

     

    昨年の6月市議会で、国民健康保険制度が都道府県単位化されることで市民に与える影響について、お聞きしましたが、答弁では、「保険料は非常に高額であることは認識しており、保険料のさらなる値上げとならないよう、また、独自減免が存続できるように、大阪府に引き続き要望する」とのことでした。

    また、「これまでと同様、今後も滞納世帯の実情を十二分に調査し、聞き取りを行うなど、きめ細やかで適切な対応を行っていく」ことや、「国庫負担の復元」は、「国保財政の安定化に不可欠なもの」として、「従来から市長会等を通じ要望し続けてきた」こと、「低所得者支援策」など、「今後も引き続き、市長会等を通じ要望してまいりたい」と述べられました。

    改めて、新制度に移行するスケジュールが明らかになる中、現在の進捗状況とともに、「都道府県化」により、医療費給付の抑制、保険料の値上げ、徴収や国民健康保険証の取り上げの強化につながらないのか、また、独自減免の制度が本当に守れるのか、見解をお聞かせください。